原料の流動挙動の評価には、様々な測定装置があり、価格、要求される測定精度、用途に応じて選択することができます。
適切な測定機器を選択するためには、材料の流動を特徴づける荷重（せん断範囲）を知ることが不可欠です。加工粘度の評価には、例えば、低粘度のニュートン液体が決められた条件下で流出する時間を測定するフローカップが広く用いられています。この目的のために、様々な形状のフローカップが用意されています。
回転式粘度計（通称「ブルックフィールド粘度計」とも呼ばれます）は、低価格で広範囲のせん断粘度測定が可能なため、より精密な特性評価に多く使用されています。これは、異なる速度で異なるスピンドルを使用して測定することによって行われます。一般的に、これらの粘度計は低せん断範囲での測定が可能な傾向があります。
ストーマー粘度計も同様の測定原理に基づいています。ここでは、処理粘度の指標となるいわゆるKU値（クレブス単位）が、200 rpmの速度でパドル撹拌機によって測定されます。このような粘度計を使用することで、中程度のせん断範囲における材料の挙動を測定することができます。
コーンプレート型粘度計は、測定ギャップを定義した上で、様々なせん断速度で測定できることが特徴です。標準化されたコーンを使用することで、測定値に基づいて粘度を正確に計算することができます。コーンプレート型粘度計は、主に塗料の刷毛塗り性を判定するために、いわゆる「高せん断粘度」（ICI値）を測定するために使用されます。この測定は、せん断速度=10,000 s-1、つまり高せん断領域で行われます。したがって、この装置はしばしば「ICI粘度計」とも呼ばれます。
レオメーターは、材料の流動挙動を最も正確に評価することができます。技術的に非常に洗練された機器により、さまざまなパラメータを幅広く指定し、さまざまな測定プロファイルに基づいて材料を評価することができます。典型的な測定は、せん断速度またはせん断応力を指定して行います。レオメータのもう1つの利点は、振動測定によって粘弾性特性 (G' および G'') も測定できることです。 一方、デメリットは、購入コストが高くなることと、高感度であるため固定設備が必要になることです。
